このページでは、ベルト研磨について解説しています。ベルト研磨機でワークの表面を研磨する方法で、流線型のツールマークが残るのが特徴です。またベルト研磨のメリット・デメリットについても紹介しているので、参考にしてみてください。
名前のとおり、ベルト研磨機にワークをセットして研磨を行う方法のことです。研磨機に輪状のエンドレスベルトが装着されており、その表面に研磨剤が塗布されています。そのエンドレスベルトを高速回転させ、ワークをセットして表面を磨いていきます。ベルト研磨機には、ワークを研磨機に押し当てて利用するタイプの研磨機もあります。
直線方向の回転がかけられている状態になるため、低い番手だと研磨痕(ツールマーク)が流線型になるのがベルト研磨の特徴です。
ベルト研磨のメリットとして仕上がりの美しさが挙げられるでしょう。一定方向で研磨をかけることによって生じる流線型の研磨目は、整然とした外見になります。ヘアライン仕上げをイメージするとわかりやすいかもしれません。ヘアラインには、キズを目立ちにくくしたり、滑りにくくしたりといった効果があります。ベルト研磨をした製品にもほぼ同様の効果がみられるのです。
そのためステンレス銅板の表面をヘアライン仕上げにする場合などにも、ベルト研磨は適しているでしょう。その理由としてムラなく均一に、一定方向に表面を磨けることが挙げられます。またベルトの特徴を生かして使う幅だけを回転させられるため、省スペースであることもベルト研磨機の大きな特徴といえるでしょう。
ベルト研磨機には従来の使い方以外にも、円盤状のベルト研磨機にベルトを装着して研削盤のようにする活用方法もあります。
流線型の研磨痕をこまかく調整したい場合には、やや手間がかかってしまうのがデメリットでしょう。粒度をこまかく変更するだけでなく、グラインダーといった別の道具を使用して作業しなくてはなりません。
ベルト研磨は、ワークの研磨面が広い場合に適した研磨方法です。そのため、研磨面が小さいワークや複雑な形状をしたワークには、あまり使い勝手が良いとはいえないでしょう。そういったワークを研磨する際は、バレル研磨といった他の方法を選択する必要があります。
安心して任せられる
研磨会社3選
三陽工業
対応領域
計8
ISO取得
主な取引先
川崎重工業/三菱重工業/ダイハツ工業/日産自動車/ブリヂストン/三菱日立パワーシステムズ
大堀研磨工業所
対応領域
計5
ISO取得
主な取引先
オークマ/ヤマザキマザック/コマツNTC/川崎重工業/三菱重工業
東京ステンレス研磨興業
※ISO9001認定を取得、公式サイト上に研磨事例が掲載されている会社の中から、対応領域の種類が多い3社を選定(2021年6月調査時点)
※情報参照元:三陽工業(https://sanyou-ind.co.jp/company/)、大堀研磨工業所(http://www.ohorikenma.co.jp/quality.html)、東京ステンレス研磨興業(http://www.tskenma.com/company/history.php)