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研磨による目詰まりトラブル

研磨加工の際には、トラブルが起こることがあります。そのトラブルで起こりやすいことのひとつが目詰まりです。目詰まりは、切れ味を悪くする他に、加工対象物に焼けや変形などを起こすこともあります。

ここでは、目詰まりの原因や予防方法、起きてしまった場合の対処方法をまとめました。

目詰まりとは

砥石は、小さな砥粒の集まりです。砥粒が突起状になっていて、刃物のような働きをして、対象物を削ります。砥石で切ると、削りくずや砥石の破片が発生しますが、これらは砥石の外に排出される仕組みです。

しかし、こうしたくずが砥粒と砥粒の間に詰まってしまうことも。すると、砥粒の突起がなく平らになってしまい、研磨力が低下します。この状態が目詰まりです。

目詰まりが起きると

目詰まりが起こると、砥粒が平らになってしまっているため削れないことは想像に難くありません。

実は、目詰まりには、切れ味が悪くなる他にもデメリットがあります。それは、対象物の焼けや変形です。

研磨すると、熱が発生します。本来なら、切りくずと一緒に排出される熱。ところが目詰まりで切りくずが溜まることで、熱もそこに溜まってしまいます。その熱が対象物に与えるダメージが焼け・変形です。また、砥粒が埋もれ、熱がこもるため、研磨時の摩擦が強くなり、微振動が発生することもあります。この微振動によって、対象物に斑模様ができるなど、仕上げのクオリティが保てません。

さらに、摩擦力が強くなることで砥石が欠けることも。砥石が破損して使えなくなるリスクまで発生するのが目詰まりです。

目詰まりを防ぐには

様々な影響がある目詰まり。場合によっては砥石の破損にもつながりかねないことから、できる限り防ぎたいところです。

ここでは、目詰まりを防ぐ方法をお伝えします。

適切な砥石の選定

砥石は、加工する物の材質に適したものを選ぶようにしてください。また、どのような加工をするかによっても適した砥石は異なります。都度、加工の種類・材質に合わせて砥石を選定することが大切です。

また、砥粒が荒い砥石は目詰まりが起こりやすく、気孔率の高い砥石は目詰まりが起こりにくい傾向があります。そもそもの砥石による目詰まりの起こりやすさも、砥石選びの参考にしてください。

加工条件の調整

研磨加工時は、加工条件を設定します。対象物に対する角度や速度などです。こうした加工条件の設定によっても目詰まりは防げます。

目標の表面粗さに近づけることや加工時間をできる限り短くすることなどを条件設定しますがこのとき摩擦を抑制できるよう調整してみましょう。

加工条件は、品質や効率、コスト、目詰まりリスクなどを考慮してバランスのいい設定を導き出すことが大切です。

クーラントの改善

目詰まりを防ぐ方法には、クーラントの改善もあります。クーラントは、研磨面の冷却のために使用する水ですが、その役割は冷却だけではありません。削りカスを洗い流すという目詰まりを防ぐ重要な任務も担っています。研磨面にクーラントが足りていないと目詰まりが起きやすいため、クーラントの供給を増やしましょう。

また、クーラント自体が古くなっていると洗浄性能が低下してしまいます。クーラントの劣化も目詰まりの原因のひとつ。定期的に交換することも目詰まり対策として有効です。

目詰まり対策の「ドレッシング」とは

予防対策をしても目詰まりが起きてしまうことはあります。そのようなときは、「ドレッシング」を実施して、目詰まりを解消しましょう。

ここでは、ドレッシングについて詳しくお伝えします。

ドレッシングの目的

ドレッシングは、砥粒の突起を復活させ、切れ味をリフレッシュすることが目的です。

目詰まりを解消して、狙った表面粗さで研磨できるようにします。砥粒の凹凸を取り戻すことから、ドレッシングは別名「目直し」です。本来の目に戻すことで研磨力を戻します。

ドレッシングの方法

目詰まりが起きてしまうと、洗い流しても取れません。そこで、ドレッシングでは、より固い砥石で削るという力技が実施されます。詰まったところを削って、砥粒を表面に出していくという方法です。

ドレッシングには、いくつか方法があります。

砥粒を作業面に噴射したり、砥粒の混合液を流し込んだりと、砥粒を使用して目詰まりを削る方法や、砥石を使う方法、ダイヤモンドのドレッサツールを使う方法など。砥石のタイプによっては、軟鋼や放電加工・電解加工が向いているものもあります。ドレッシングしたい砥石に合わせて適切な方法を選びましょう。

その他の砥石トラブル

砥石のトラブルは、目詰まりだけではありません。ここではその他のトラブルとして、目こぼれと目つぶれを紹介します。

目こぼれ

砥石は、研磨力が低下した砥粒を脱落させ、切れ味を維持する仕組みが備わっています。しかし、まだ研磨力があるのに砥粒が脱落していくことがあり、この状態が目こぼれです。早く脱落して新しい砥粒が出てくるのは大きな問題がなさそうなイメージがありますが、実は、目こぼれが起こると、砥石の真円度が低下するリスクがあります。

目つぶれ

目こぼれとは逆に、研磨力が低下した砥粒が脱落せず、ずっと残っている状態のことを目つぶれといいます。当然、切れ味が悪く、削り面のクオリティに影響してしまうので、これもまた重大なトラブルです。砥粒は適切なタイミングで脱落していく必要があり、遅すぎても早すぎても良くありません。

まとめ

研磨の切れ味が悪くなる原因には目詰まりがあります。研磨トラブルの中でも起こりやすいトラブルのひとつです。目詰まりが起こると、加工の品質が悪くなります。予防するには、適した砥石を選定することや適正な設定にすること、そしてクーラントの改善が有効です。

しかし、対策をしても目詰まりが起こることもあるでしょう。その場合は、ドレッシングを実施して切れ味を取り戻せます。研磨力はクオリティの維持が不可欠。常に予防を心掛け、変化があった場合はドレッシングを試してみてください。

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※情報参照元:三陽工業(https://sanyou-ind.co.jp/company/)、大堀研磨工業所(http://www.ohorikenma.co.jp/quality.html)、東京ステンレス研磨興業(http://www.tskenma.com/company/history.php

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