本ページでは研磨作業の依頼を考えている方に向けて、研磨によるきず送りマークの原因と対策を解説します。
製品のメッキ施工後のロール仕上げ加工において、グラインダー研磨の品質課題としてきず送りマークの発生があります。きず送りマークは、グラインダー研磨条件のワーク回転数や砥石回転数、送り速度などの各種条件を組み合わせてコントロールします。 きず送りマークは次の通りです。
きず送りマークの原因を解説します。
孤立した深いきずの原因は5つあります。
不規則なきずの原因は研削液の不適当またはごみです。
市松模様の原因は研削作業の不適当です。
研粒のきずの原因は結合度の柔らかすぎや研粒の粗すぎ、ドレッシング不適当などです。
細かいネジ状のマークの原因はドレッシング不適当または研削作業の不適当です。
ネジ状の送りマークの原因は4つあります。
各きず送りマークの対策を解説します。
孤立した深いきずの原因ごとの対策方法は次の通りです。
研削液の不適当が原因の場合はタンクや砥石カバーの内側を中心に、ろ過装置関係の点検を行い対策します。ごみが原因の場合は集塵装置の機能や作業環境の整備点検を行います。
研削作業の不適当が原因のため、砥石を加工物に押し付けすぎない、砥石を柔らかく作用させる、研削液を大量に平均に供給するなどで対策します。
結合度の柔らかすぎまたは砥粒の粗すぎが原因の場合は、細かい粒度あるいは硬い結合度の砥石を使用して対策します。ドレッシング不適当が原因の場合は、ドレッシングの切込み・送りを小さくします。
ドレッシング不適当が原因の場合は、ドレッサを取り替え、ドレス送りを小さく一様にかつ切り込みも小さくし、砥石回転方向に15度傾けて確実に取り付けます。最後のドレス送りは研削の送りと反対方向に。砥石の端面を丸めます。 研削作業の不適当が原因の場合は、砥石の端面が食い込まないようにするほか、テーブル送り速度を小さくするまたはストロークごとに多少変えることで対策します。研削抵抗が小さくなるような条件で研削し、被削物が研削抵抗で傾かないよう振れ止めなどの数を増やす方法も有効です。
ネジ状の送りマークの原因ごとの対策方法は次の通りです。
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