チタンの鏡面仕上げをする主な方法は、バフ研磨・電解研磨です。研磨による鏡面仕上げが難しい素材であるため、どの研磨会社で対応してもらえるか事前に確認する必要があります。
チタンの研磨に技術が必要とされる理由は、素材の特殊性が原因。表面のうねりに対するコントロールの難しさや、キズが取れにくいといった点が問題です。
チタンは他の金属に比べ熱伝導率が小さいので、研磨中は工具に熱が集中します。すると工具に軟化が起きてしまい、研磨による性能が下がってしまうのです。さらにチタンは工具との化学反応を起こしやすく、研磨中に工具が破損する恐れもあります。
また、電解研磨においても表面に酸化被膜が形成されてしまい、鏡面状に仕上げることが難しいのです。
強度が高く耐食性・耐熱性にも優れるため、素材として優秀なチタンですが、加工をするとなるとこの強靭な性質が裏目に出てしまいます。研磨会社では、それぞれ独自の技術を用いてチタンの研磨に対応しています。
強度が高い上に軽く錆びにくい性質から、自動車・バイク・自転車のフレームなどに研磨されたチタン製品が使用されます。また、チタンは性質が安定しているため人体に優しい金属としても有名。金属アレルギーを持っている人でも症状が現れにくいので、指輪やピアスといったアクセサリーにも使用されます。
耐久性の高さから医療器具にも広く用いられています。人体への影響の低さからインプラントにも使用されるほか、軽量かつ頑丈であるため車いすや義足に使用されることも。
チタンは建築素材・機体部品・化学工業機器など、さまざまな分野で需要があり、審美性・耐久性・性能向上の目的で研磨が必要とされます。近年では家具や包丁といった日用品にもチタン製品が増えており、チタンへのニーズが高まるとともに研磨処理が必要となるでしょう。
チタン製品に知見のある研磨会社を紹介しています。ここでは、2024年2月6日時点で「チタン研磨 会社」と検索して公式HPが表示された20社の内、チタン研磨に関する受賞歴もしくはチタン研磨に関する特許の記載がある5社をピックアップしました。
1918年創業の老舗企業である三和産業はバフ研磨と電解研磨を得意としています。特にチタンの電解研磨に知見を多く持ち、特許も取得しています※。
さらに、研磨職人の確かな技術力に加え、発注前にも研磨の相談ができる「技術営業員」や、書類の管理・提出等を円滑に行う「総務・管理担当員」、不具合があった際にすぐに解決のための原因究明や表面分析を行う「生産技術員」などを配置。顧客のニーズに迅速に対応できる組織体制を整えており、他社で断られたような難しい研磨や、短納期などの要望にも応えています。
三和産業に
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TDCが手掛けるのは、鏡面加工を始めとする「超精密研磨・超精密加工」と言われる領域です。創業以来、独自の技術開発とノウハウの蓄積で、超精密ラップ・超精密研磨の分野で高水準の研磨加工技術を確立しています。平面のみならず曲面、球面、内径や外径の研磨加工も可能で、顧客の細かいオーダーに対応できます。
TDCの特徴は、さまざまな材質・形状に対してRa1ナノレベルの超精密研磨を行えることです。対象となる分野を限らず、半導体、先端医療、計測機器、工作機械などに加え、研究機関や芸術作品にも高水準の超精密研磨でお応えしています。
ティ・ディ・シーに
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東洋ステンレス研磨工業が得意としているのが、金属研磨。光や熱の拡散制御・向上、繰り返し摩耗特性の向上など、機能性を与えることができる技術で、削る・叩く・磨く・覆う・傷つけるなどの手法を使い、微妙な処理を施すことで高い性能を引き出すことができます。
また、東洋ステンレス研磨工業が高級意匠パネルなどの形状も研磨加工可能で、金属の美しさを引き出すことができます。たとえばアメリカのウォルト・ディズニー・コンサートホールの外壁の一部を手掛けたように、美観を求める研磨で信頼されている会社です。
東洋ステンレス研磨工業に
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オーファは単にチタンを売るだけではなく、チタンの可能性を最大限に活用して「今よりも遥かに素晴らしい未来」を創造することに情熱を傾けている会社。チタンの表面改質技術「オーファ FG」を駆使し、面の硬度を大幅に向上させると同時に、耐摩耗性、耐酸化性、耐食性を高め、極めて高い耐久性を持った製品を提供しています。
オーファに
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大手鉄鋼メーカーである日本製鉄では自動車、建築、航空機、海洋・土木・PHEなど非常に幅広い分野に対応しています。
例えばPHE。設置スペースに制限がある船舶や地下装置室において、極めて高い信頼性と耐久性が求められます。日本製鉄の純チタン冷延板製品は、その比類なき耐食性と優れた加工性を持っています。複雑な形状のプレス加工も容易に可能であり、限られた空間内で最大の効率を実現するための理想的な選択となるのではないでしょうか。
日本製鉄に
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>当サイトでは「研磨会社」とGoogle検索してヒットした研磨加工会社42社(2023年8月21日調査時点)の中から、研磨に関する特許を取得している企業を対応できる素材別に3社を選出しています。