研磨加工でステンレスなどの表面にデザインを施すことが可能です。ここでは、デザインの目的・効果、種類などを解説します。
研磨加工でデザインを施す目的と効果は次の通りです。
デザインを施す目的として「製品の意匠性を高めること」が挙げられます。表面に光沢を付与することや模様を描くことなどで、製品の付加価値を高められます。このことは、表面が傷だらけの製品よりもきれいな製品のほうが好まれることを考えるとイメージしやすいでしょう。同様に、製品の機能性を高めることも目的としてあげられます。
表面を加工することで、指紋や傷を目立ちにくくすることや光の反射を抑えることができます。また、メンテナンス性を高めることなども可能です。研磨加工によるデザインは、これらの効果を期待して行うケースが多いでしょう。
研磨加工により表現できるデザインには、さまざまな種類があります。ここからはデザインの種類と特徴を紹介します。
代表的なデザインといえるのがヘアラインです。特徴は、同じ方向に無数の研磨ラインが並ぶことです。ストレートヘアを並べているように見えるためヘアラインと呼ばれています。魅力は、ツヤを抑えられるため落ち着いた印象になることです。
ただし、異なる角度の傷が入ると目立ってしまいます。したがって、傷つきやすい天板などにはあまり向いていません。
ランダムヘアラインも多くの製品に用いられているデザインです。バイブレーションなどと呼ばれることもあります。特徴は、さまざまな角度に小さな研磨ラインを施していることです。不規則に研磨ラインが入っているため、ランダムヘアラインと呼ばれています。以上の特徴から、光が反射しにくい点が魅力です。光沢のあるデザインよりも、傷は目立ちにくい傾向があります。
同様の理由で、落ち着いた印象や上品な印象も与えやすいといえるでしょう。不規則に研磨ラインが入っているため、デザインを気にせずに掃除できるメンテナンス性の高さも見逃せません。
研磨ラインをクロスさせたデザインです。クロスヘアラインを施すと、ステンレスなどの製品が和紙や織物のような印象になります。また、縦の研磨ライン・横の研磨ラインが光を反射するため、美しい印象になる点もポイントです。クロスヘアラインは、住宅の表札や内装の壁面などに多く使用されています。
研磨ラインで、舞い落ちる無数の落ち葉を表現したデザインです。光を反射して、ゆらゆらと落ち葉が浮かび上がる点が特徴といえるでしょう。研磨対象に、個性をプラスしたいときに適しています。デザインによっては、光の反射を抑えることやメンテナンス性を高めることも可能です。
研磨加工では、リーフのほかにもさまざまな凝ったデザインを実現できます。例えば、無数の円が重なり合うようなデザイン、水面のような浮遊感のあるデザイン、鏡のような光沢のあるデザインなどを実現することも可能です。
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