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【Q&A】研磨加工のよくある質問

Q:「研磨」と「研削」の違いは?

A:形状を変えるのが「研削」。表面の粗さを整えるのが「研磨」

研磨と研削の違いは、加工対象となる金属の形状をどのように変えるか、という点にあります。

研磨は一般的に金属加工の仕上げとして行われます。バフやベルトなどの研磨機器を用いて、表面の粗さを整え、光沢を与えることを目的とします。対して研削は、加工対象の金属を削りながら、形や寸法を調整をすることを目的としているのです。

あえて簡単に分類するなら、研削は形状の調整と粗研磨を行う場合に用いられ、研磨は表面加工の仕上げを行う場合に用いられる加工方法といえるでしょう。

Q:研磨で使う青・赤・白棒とは?

A:バフ研磨の工程ごとに使用される研磨剤です

バフ研磨は、研磨機・バフ研磨材・研磨剤の3つを駆使することで行われる研磨方法です。青棒・赤棒・白棒は研磨剤の一種で、バフ研磨材に練りこませて使用されます。

青棒・赤棒・白棒の違いは、表面を削る力、すなわち研磨力の差です。研磨力が最も高いのが赤棒。「トリポリ」とも呼ばれシリカが主成分の研磨材であり、荒研磨や中研磨で主に使用されます。

赤帽の次に研磨力が高いのが、白棒。主成分はアルミナで、主に中研磨から仕上げ研磨に用いられます。粒度によって研磨力が変わり、豊富な種類があります。

研磨力が最も低いのが青棒。主成分は酸化クロムで、主に仕上げ研磨や鏡面研磨に用いられます。

研磨を行う場合、一般的には赤、白、青の順番で仕上げます。しかしメーカーによって粒度が異なるため、必ずしも色の順番通りに使用されるわけではありません。

Q:ステンレスの酸化皮膜・不動態被膜とは?

A:どちらも「表面が酸化し膜のようなものが形成された状態」を意味します。

不動態被膜の「不動態」とは、金属が酸化して酸に反応しなくなる状態のこと。不動態被膜とは、ステンレスの表面に酸化した膜が形成される状態を意味します。これは酸化被膜とまったく同じ意味であり、両者に明確な違いはありません。

酸化被膜・不動態被膜はステンレスの成分中のクロムが酸素に触れ、酸化することで発生します。酸化被膜が形成されると、錆の防止や耐食性の向上といった付加価値が発生します。しかし研磨をする場合、この酸化被膜が邪魔をして研磨がしにくくなるという問題が現れるのです。

表面加工をしたステンレスに酸化被膜が発生した場合、短時間での研磨が重要となります。研磨の1パスで剥がしたとしても、すぐに成分中のクロムにより酸化被膜が形成。そのため研磨をする場合は酸化被膜が現れるまえに、すぐに各粒度ごとの研磨作業に移る必要があります。

また、研磨に時間をかけると「加工硬化」と呼ばれる現象も発生します。金属に一定以上の力を加わるとこの加工硬化が現れ、研磨加工が難しくなってしまいます。酸化被膜に加え、さらに加工硬化による問題が、ステンレスの研磨を難しくする理由なのです。

Q:ステンレスの表面仕上げにはどんな種類がある?

A:「JIS」や「AISI」によって表面仕上げの種類は異なります

JISは日本の工業規格であり、国内で取り決められた基準のことを意味します。一方でAISIは、アメリカの鉄鋼協会が取り決めた規格のことです。

以下に、JISとAISIで取り決められた表面仕上げの種類について記載いたします。

AISI、JISの主な表面仕上げ
  • No.1…AISI、JIS規格の表面仕上げ。熱間圧延後に熱処理、酸洗などを行い、酸化スケールを除去した状態
  • NO.2D…AISI、JIS規格の表面仕上げ。冷間圧延後に熱処理、酸洗した状態
  • NO.2B…AISI、JIS規格の表面仕上げ。冷間圧延後に熱処理、酸洗。その後冷間圧延し光沢を出した状態
  • NO.3…AISI規格の表面仕上げ。NO.2D材かNO.2B材を粒度100~120番のベルト研磨で磨いた状態
  • NO.4…AISI規格の表面仕上げ。NO.2D材かNO.2B材を粒度150~180番のベルト研磨で磨いた状態
  • NO.7…AISI規格の表面仕上げ。グラインダーをかけ、600番台のバフ研磨を行った状態
  • NO.8…AISI規格の表面仕上げ。段階的にバフ研磨を行い、最終的に鏡面仕上げを行った状態
  • #240…JIS規格の表面仕上げ。P240まで研磨した状態
  • #320…JIS規格の表面仕上げ。P320まで研磨した状態
  • #400…JIS規格の表面仕上げ。P400まで研磨した状態

Q:R面・C面とはどんな意味ですか?

A:面取りの手法のことです

R面・C面はどちらもワーク(研磨のような加工を行う素材)の角を面取りする方法です。面取りとは、ワークの隅を削ることを意味しています。

R面とは、簡単にいえば丸みのある面。「R面取り」とはワークの4隅を丸く削り、整える加工法のことです。「R10」「R0.02」などと表記される場合、R10ならカーブの始まりから10mm内側までの範囲。R0.02ならカーブの始まりから0.02mm内側の範囲を意味しています。

C面は、ワークの角を直線で切り落とす面取りの方法。角の部分だけカットするだけの、簡易な面取り方法といえます。「C10」と表記されている場合、角の先端から左右10mmの範囲を切り落とすという意味になります。

Q:G研磨指示とは?

A:表面粗さ記号の1つで、「研磨・研削」が必要な場合記載されます

G研磨指示とは、「研磨をすること」を意味する記号です。図面に記されている場合、研磨会社は指定箇所の研磨を行います。

勘違いされやすいのが、G研磨指示を面粗度と同一視してしまうこと。「G」という記号と面粗度の数値が記載されているので、面粗度を意味した記号だと間違えて覚えてしまう人もいますが、G研磨指示は面粗度とはほぼ無関係なので気を付けましょう。面粗度を表す表記はJIS規格のRa値やRz値にあたります。面粗さを伝えたい場合はこちらの表記を使用しましょう。

また、注意するべきなのが、この指示を記載して余計なコストが生まれる可能性があること。面粗度の値が高い場合、研磨ではなく価格の安いワイヤーカットでも対応ができる可能性があるのです。指示の内容に自信がない場合、指示書を研磨会社に提出する前に本当に研磨が必要か、一度研磨会社に尋ねておくとよいでしょう。

Q:表面粗さ(面粗度)とは?

A:ワーク表面の凹凸の状態を意味しています。

見た目がほぼ平面の金属でも、ミクロ単位でみれば細かい凹凸が見られます。表面粗さとは、ワークの表面の微細な山や谷状の形状のことです。

表面粗さのレベルによって、ワークの感触や見た目に違いが現れます。表面粗さが高ければ、触り心地はざらざらとし、光沢もぼんやりとした状態に。逆に粗さが低くなるとツルツルとした肌触りとなり、鏡面のような高い光沢が現れるようになるのです。

表面粗さのレベルはJISやAISIによって規定されています。鏡面研磨やヘアライン研磨のように、種類ごとに付加できる価値やコストが異なります。研磨依頼する場合は表面粗さをどれくらいにするべきか、明確に決めておきましょう。

   

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