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ステンレスのSUS

ステンレスは錆に強い金属です。しかし、ステンレスには、実に200以上もの種類があり、それぞれに特徴・適した用途があります。ステンレスの種類を把握するためにはSUSの理解が必要です。

ここでは、ステンレスのSUSについて詳しく解説します。

SUSとは

SUSとは、Stainless Used Steelの頭文字を並べたもので、200種類以上あるステンレス鋼を区別するために使用されるもの。「SUS304」などと表記されるのが通例です。

鉄は錆び(さび)やすい素材ですが、クロムやニッケルを一定量以上含んだ合金鋼にすることで、錆が発生しにくくなります。

ステンレス(Stainless)のStainは「汚れ」を表す英単語で、金属加工においては「錆」を意味するのが一般的です。合金鋼にすることで錆びにくい特性をもつことかから(Stain)+(less)でステンレスと呼ばれるようになりました。

ステンレス鋼は含有する金属の種類や比率により特性が異なり、用途によって使い分けられるため、種類ごとにSUS+番号で区別されています。

ステンレスの種類

オーステナイト系ステンレス鋼

SUS+300番台で表されるステンレス鋼で、鉄+クロム約18%+ニッケル約8%で構成される合金です。ステンレス鋼総生産量の70%近くを占めるとされる、代表的なステンレス鋼SUS304も含まれます。

SUS304は耐熱性や耐食性が高い優れた合金で、プレス加工や溶接加工が容易なため幅広い用途に利用されていますが、塩化物イオンによる応力割れを起こしやすいのが欠点です。この欠点を補うためにSUS304にモリブデンを加え、腐食への耐性を高めたステンレス鋼がSUS316で、海水や潮風などの影響を受けやすい環境で利用されています。

フェライト系ステンレス鋼

鉄+クロム約18%で構成されたステンレス鋼で、代表的なものにSUS430があります。ニッケルが含まれていないためSUS304より安価で、溶接する際に熱膨張を起こしにくく加工しやすいのが特徴です。

また粘性の強いニッケルが含まれていないぶん、SUS304などのオーステナイト系にくらべ切削性の良好なステンレス鋼といえます。

マルテンサイト系ステンレス鋼

鉄にクロム約13%を添加した合金で、SUS403・410・420がこれにあたります。オーステナイト系やフェライト系にくらべクロムの含有量が少ないため、腐食への耐性はやや劣りますが、炭素の含有量が多いため熱処理することで強度を高められるのが特徴です。さらに低温焼き戻しを行うことで耐摩耗性を、高温焼き戻しで靭性(材質の粘り強さ)を高められます。

SUS304とSUS430の特徴

耐熱性

SUS304の耐高温性は約700℃とされ、900℃までであれば耐久性が大幅に低下することはありません。

一方のSUS430の耐高温性は約550℃となっており、500℃を超える高温環境では展延性や靱性の劣化を起こし、耐久性を保つことが難しくなります。

SUS304・SUS430ともに熱伝導率が低く、熱を逃がしにくい特性をもちますが、より保温性が高いのはSUS304です。

耐食性

ステンレス鋼は一般的な金属にくらべ錆びにくい特性をもちますが、ニッケルを含むSUS304は表面に強力な酸化膜を生成するため、非常に錆びにくいのが特徴です。クロムを多く含むSUS430も表面に不働態被膜を生成するため、錆びに対し強い耐性をもちますが、SUS304にくらべてやや劣ります。

強度

耐力については互角ですが、粘り気と強度を向上させる特性を持つニッケルを含むSUS304は、SUS430にくらべて展延性に優れます。SUS304は加工することで加工硬化を起こし強度が増すという特性をもちますが、再加工が困難というデメリットもあるため、加工に際しては細心の注意が必要です。

SUS430の強度はSUS304と比較すると少し劣りますが、SUS304のような応力割れは起きにくいとされています。

磁性

フェライト系のSUS430は強い磁性をもちますが、ニッケルを含むオーステナイト系のSUS304は磁性をもちません。そのため、SUS304とSUS430を判別する際に磁石を用いるケースもありますが、SUS304も冷間加工後は磁性をもつ場合があるため、加工後の磁石による判別は難しくなります。

しかし磁性の有無は耐性などに大きな影響を与えないため、特別なケースを除きステンレス鋼の選定時に考慮する必要はないでしょう。

値段

クロムに加えレアメタルであるニッケルを含むSUS304は、クロムのみを含むSUS430にくらべコストが高くなります。性能に関してはSUS430よりもSUS304の方が全般的に勝りますが、SUS430も鉄と比較すれば耐熱性や耐食性に優れる合金です。用途とコストのバランスを考慮したうえで、どちらを利用するか検討する必要があります。

SUS304の用途

耐熱性や耐食性に優れるため、石油・天然ガスから化学物質を生産するプラントや原子力関連施設の設備などに用いられています。また一般的な金属が低温では脆化するのに対し、SUS304は極低温環境でも脆化しないため、液体窒素や液化天然ガスなどの極低温保管設備にも利用可能です。

長期にわたって衛生的に使用できることから、食品工場の設備や飲食店の厨房設備などに利用されるケースも多くみられます。さらに磁性をもたないという特徴を活かして、医療機器やIT機器などに用いられるケースも少なくありません。

SUS430の用途

食卓で使用するスプーンやフォークなどのカラトリーから、鍋などの調理器具やシステムキッチンのシンクまで、台所用品の多くに使用されています。またサビに強い特性から、雨にさらされる屋根など建築資材や、自動車部品などにも利用されていますが、場合によっては用途に応じた表面加工が必要です。

まとめ

錆に強いステンレス。ステンレスと一口に言っても種類が様々あり、特徴が異なります。ステンレスの種類を表示するのがSUSです。大きく分けると、加工性に優れたオーステナイト系、価格が安いフェライト系、硬度が高いマルテンサイト系の3つに区分できます。耐食性や耐熱性・強度など私たちの暮らしに合わせてステンレスも改良されているため、それぞれの用途に応じたステンレスを選びましょう。

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※情報参照元:三陽工業(https://sanyou-ind.co.jp/company/)、大堀研磨工業所(http://www.ohorikenma.co.jp/quality.html)、東京ステンレス研磨興業(http://www.tskenma.com/company/history.php

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