本ページでは航空機部品の研磨について取り上げ、特徴や依頼できる研磨会社などを取りまとめて紹介していきたいと思います。
例として挙げられるのはジェットエンジンのタービンブレードやタービンノズル。プロペラ機であればプロペラとその関連部品です。機体部分では各種ボルトやベアリング類など。また着陸・離陸の際に不可欠な降着装置やその脚部分なども重要な部位です。
これらの摺動部品や回転部品など、なめらかに動くことを求められる部品や、強度を求められるので、研磨が必要となります。また意外なところでは、旅客機のキャビン内で乗客がシートから立ち上がる際に掴む取っ手などの依頼もあるそうです。
航空機に使用される部品数は、機体によって微妙に異なります。一般的には概ね100万点から200万点とされており、大型の航空機になると200万点以上の部品が使用されることも。ちなみに、自動車で使用される部品はおよそ10万点とされています。この数字と比較しても、飛行機には非常に多くの部品が求められることがわかります。
航空機の部品は、他の部品と比べると特殊な点が多いのも特徴。とくに納入形態や認証形態の厳しさは有名で、納入するまでに多くの認証が必要になります。
航空宇宙・防衛産業の品質管理に関する規格「AS9100」や「AS9100」のほか、メーカーごとに設置されている独自の認証制度など、多様な認証制度をクリアしてはじめて航空機の部品に使われるようになるのです。
航空機業界の認証のなかで、とくに影響力の大きい認証のひとつが「Nadcap」です。Nadcapとは、国際的な認証プログラムのこと。アメリカの非営利団体「PRI」が定める、航空宇宙産業独自の認証制度です。部品に施される特殊工程作業を評価し、品質を査定するのが目的です。
Nadcapでは部品の化学処理や熱処理、非破壊検査など計10以上の工程が定められているのが特徴。さらに監査員が実際の現場を視察する「ジョブ審査」も設けられています。審査は非常に厳しく、認証取得をしても1年~1年半で効力が切れてしまいます。
認証を長く保有するには継続的な品質管理を行い、認証制度をパスする必要があるのです。認証を取得した企業は、機関のウェブサイトから確認できます。
航空機部品に対応、ISO9001認定を取得している研磨会社を紹介しています。(2021年8月調査時点)
三陽工業はオートバイ大手のカワサキの部品をはじめ、ガスタービンのブレードや食品用機器、美容医療機器など幅広い種類の部品研磨に対応しています。
品質マネジメントシステムの国際規格 “ISO9001”を取得しているのも特徴で、「顧客重視」「改善」「関係性管理」など計7つの品質管理原則に基づいて品質管理を行っています。これらの基準のもとに作業が行われているため、クオリティ重視の仕上がりが期待できるでしょう。
大堀研磨工業は、航空機の部品やロボット、医療機器などの部品研磨を得意としている研磨会社です。さらに“ISO9001”ならびに“JISQ9001”を取得済み。これらは品質マネジメントシステムの1つで、品質保証や顧客満足度の向上などの要項が盛り込まれています。大堀研磨工業ではISO9001、JISQ9001が掲げる要項に沿い、作業の全工程で品質管理に目を光らせています。
>当サイトでは「研磨会社」とGoogle検索してヒットした研磨加工会社42社(2023年8月21日調査時点)の中から、研磨に関する特許を取得している企業を対応できる素材別に3社を選出しています。