研磨会社では研磨の工程を自動化することは難しいとされますが、自動化に成功した事例は少なくありません。研磨会社において自動化に成功した事例についてご紹介します。
研磨会社での工程は自動化が難しいとされていますが、その理由は数値化しにくい上に精度の高い作業を求められるためです。とくにHC平面研削盤での砥石の当て込み作業では、作業をするたびに必ず人の手が必要となるため、すべての工程を自動化することは難しくなります。
研磨会社では自動化が難しいとされていますが、とくに難易度の高いNC平面研削盤の自動化に成功した事例もあります。NCの平面研削盤を自動化できた理由は、「エアマイクロセンサ」を活用したことです。
エアマイクロセンサとは空気を利用して研削対象物との距離を測るためのセンサのことで、対象物との距離を高精度で測定できます。
NC平面研削盤の自動化成功事例では、回転砥石の加工開始点を検出させることにより、エアマイクロセンサが反応する位置まで砥石との距離を近づけることにより自動化が実現されました。
今までは目視や音で判断していた加工開始点を数値として確認できるようになり、砥石の幅をシステムに入力することで自動研削が可能となります。
NC平面研削盤の自動化に成功した研磨会社では、今まで必ず人の手が必要となっていた砥石の当て込み作業が完全に自動化されることにより、技能を習得していない新人社員でも技術を持つ社員と近い精度での作業が可能となり、人材不足の問題が解消されると考えられるでしょう。
また安定性のある生産体制を長期にわたり築きやすくなります。
続いてはロボットシステムにより自動化に成功した研磨会社の事例をご紹介します。ロボットシステムを用いると、ベルト研磨・グラインダ研磨・測定・検査などを自動化させることも可能で、システムインテグレーターとの相談次第では高い比率での自動化ができるようになるでしょう。
ロボットによる自動研磨システムでは、ロボットの可搬重量や先端工具の重量、作業で加わる負荷などを考慮した上で、システムのために必要となる補助装置を揃える必要があります。
その上で研磨機の出力やモーター負荷の特性を把握し、安定した出力で稼働できるようにすることがポイントとなります。
自動化成功により得られると考えられる成果は、人材不足の解消や人件費の削減をはじめとし、加工ムラの発生や加工スピードの迅速化などに及びます。そのため短時間で精度の高い製品を、より多く、人件費をかけずに製造できるでしょう。
>当サイトでは「研磨会社」とGoogle検索してヒットした研磨加工会社42社(2023年8月21日調査時点)の中から、研磨に関する特許を取得している企業を対応できる素材別に3社を選出しています。