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塗装処理

研磨加工以外にも、金属の表面仕上げを行う加工法はいくつか存在します。ここでは、表面に塗料を塗って加工する塗装処理について、その特徴やメリット・デメリットについて紹介していきます。

塗装処理とは

塗装処理とは、材料の表面に塗料を塗り、乾燥させて色を付与するという、表面加工処理の一種です。さまざまな色を付けられるだけでなく、材質表面を塗装で覆うことで、錆をある程度防ぐ効果も期待できます。

塗装には、車に用いるような表面塗装や金属をメッキするようなものなど、さまざまな種類があります。使用する塗料も用途に応じて適切なものを選択・使用する必要があります。

塗装の種類

塗装処理と一概に言っても、さまざまな種類があります。綺麗に仕上げるための用途のほか、素材を劣化から守るための塗装など、ニーズに応じて使い分けることが大切。ここでは、よく用いられる2つの手法について紹介していきます。

液状塗装

液状塗装は、その名の通り液体状の塗料を素材に塗っていく加工方法です。使用する塗料についてもいくつかの種類があります。

アクリル樹脂

アクリル樹脂を用いた塗装は、安価に行えることが大きな特徴です。また、発色が良くて製品にしっかりと着色できます。さらに、重ね塗りができたりといった加工の汎用性の高さも特徴の一つだと言えます。

一方、アクリル樹脂は耐候性が低く、耐候年数が短いというデメリットがあります。また、塗膜がひび割れしやすい点も短所の一つだと言えるでしょう。

メラミン樹脂

メラミン樹脂塗装の特徴は表面の光沢であり、光沢を出したい板金製品に用いられる塗装加工法です。硬度が高く耐水性にも優れていることから、一般的に多く使用されている塗装となっています。

ポリウレタン樹脂

ポリウレタン樹脂塗装の特徴は、艶があり高級感ある塗装ができるという点です。また、主に鉄などの金属表面との密着性が他の塗料と比較しても高く、剥がれにくく塗装加工がしやすい樹脂として重宝されています。そして、ポリウレタン樹脂は比較的柔らかい樹脂であることから加工性が高く、さまざまな形で汎用的に用いられています。衝撃などの変化にも比較的強く、多くのメリットがある塗装となっています。

シリコン樹脂

シリコン樹脂塗装は、コストパフォーマンスの高さが人気です。耐候年数が約12年と長く、かつ価格もそれほど高くはありません。

フッ素樹脂

フッ素樹脂塗装は、耐候年数が15年以上というその長さが特徴です。錆などから金属を守ってくれる効果も高く、製品を長持ちさせてくれる効果が期待できるでしょう。ただ、その分価格が他の塗料と比べても高価となっています。

粉体塗装

粉体塗装は、液体ではなく、固体樹脂を微粉砕した粉状の塗料を用いた塗装となっています。特に、金属表面に対してよく用いられます。特徴としては、強度が高く、液状塗装に比べて耐候年数が長いことが挙げられます。こちらも、「アクリル樹脂粉体塗装」「エポキシ樹脂粉体塗装」「ポリエステル樹脂粉体塗装」といったさまざまな素材の塗料があり、用途に応じて使い分けていきます。

そして、粉体塗料は、最後に「熱硬化性粉体塗装」として、熱を加えて最終的に塗膜を形成するのが一般的になります。また、粉体塗料を約200℃の高熱で加熱して塗膜を形成する「熱可塑性粉体塗装」というものもあります。こちらは、「塩化ビニル樹脂粉体塗装」「ポリエチレン樹脂粉体塗装」「ナイロン樹脂粉体塗装」などが挙げられます。

塗装の工程

金属を塗装する際は、適切な工程を踏む必要があります。それぞれの方法をしっかりと行うことで、高品質な仕上がりを実現することにつながるのです。

金属塗装の前処理

まず大切になることが、塗装前の処理です。金属表面を均一に滑らかな表面に整えることで、塗料が密着しやすい状態を作ります。こうすることで、塗装剥離などを防ぎ、金属の耐食性を向上させることもできます。綺麗な仕上がりを実現するためには必ず行う必要がある重要な工程となっています。

塗装前処理をしていないと、金属表面には油脂や汚れ、サビなどが残ってしまい、塗装をしても塗膜がしっかりと付かないといったことがあります。また、仕上がりもでこぼこになってしまい、後で剥がれやすくなるなどといったリスクも高まります。

金属塗装の前処理の種類

金属塗装の前処理は、機械的方法と化学的方法の2種類から選ぶことになります。

機械的方法は、塗装する金属の表面部分を綺麗にすることを目的として行われるものです。ワイヤーブラシ、サンドブラストなどで研磨を行い、表面の錆びを取り除いていきます。

化学的方法は、綺麗にした金属表面を皮膜で覆い、塗膜が剥がれにくくすることを目的に行われます。また、傷が付いて塗膜が剥げても錆が広がらないようにするという目的もあります。主な工程としては、脱脂剤を使用して金属表面の油や汚れを除去し、その後にリン酸塩皮膜剤などを使って表面処理を行っていきます。リン酸塩皮膜は、塗膜の付着性を高めるだけでなく、錆を防ぐ効果も期待できるのです。

金属塗装の目的・必要性

金属塗装は、金属の表面を綺麗に見せるだけでなく、金属を錆から保護する役目も持っています。塗装されていない金属は、時間の経過とともに劣化していき、見栄えが悪くなるだけでなく、強度も落ちていきます。次第には錆も発生し、見栄えの悪化はさらに顕著になるでしょう。

それらから製品を守ることが塗装の役割です。建材や自動車、産業機械など、塗装が必要になる素材は幅広く、日常の中でも多くの塗装された製品を目にすることがあります。塗装処理は、金属をより長持ちさせ、付加価値を付けていくためにも必要な加工だと言えるのです。

また、塗装処理は適切な手順で正しく丁寧に行う必要があります。塗装が雑であれば効果は充分に発揮されませんし、後から直すのにも大きな手間がかかってしまいます。塗装を行う際はその前処理が重要であるように、目的や素材に合わせた塗料の選定や工法について知っておくことも大切です。

まとめ

丁寧に塗装された金属は綺麗なままで長持ちし、その価値を長く保つことにつながります。金属加工において形を整えることはもちろん大事ですが、それ以外にも、仕上がりの質を保ち続けることにも重要な意味があるのです。

塗装に関しても、ただ見栄えだけを良くするのではなく、錆などを防ぐためにも、下処理から仕上がりまで適切な工程で行っていく必要があるのです。

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