本ページでは研磨加工において、スクラッチが起こる原因と対策法について解説するので、研磨会社を選びたいと思っている方はぜひ参考にしてください。
研磨加工でスクラッチが起こる原因として、まずスラッジの影響があることが考えられます。スラッジとは研削盤で発生する切粉のことで、とても細かなものですが回収しないとクーラントの中にどんどんと溜まっていき、スクラッチを引き起こす原因となります。
スラッジによるスクラッチは直線状になる傾向です。
スラッジとともにスクラッチの原因となるのが、砥粒の脱落です。砥石から砥粒が脱落すると、研削の際に微細なゴミとなり表面にスクラッチが起こりやすくなります。
砥粒によるスクラッチは曲線上であることが多いとされます。また砥粒の脱落はスクラッチへの影響が大きいとされており、スラッジに比べて40倍以上もの影響を与えるとのことです。
参照元:JSTAGE
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsat/52/10/52_10_589/_pdf)
研磨加工でスクラッチが発生するのは、目詰まりが原因となっていることもあります。砥石の中に研削粉が入り込んで目詰りすると砥石の切れ味が悪くなり、面粗度が高くなるとともにスクラッチが発生しやすくなる傾向です。目詰まりはその他にビビリなどさまざまなトラブルを引き起こします。
スクラッチの対策として大切なのは、クーラントを定期的に交換することです。クーラントとは研磨面を冷却するための水のことですが、スラッジを洗い流す役割も果たします。
スラッジを洗い流すと目詰まりも起こりにくくなるため、スラッジの影響を最小限に抑えながら目詰まりも予防できるようになり、スクラッチ対策に大きな効果をもたらすと考えられるでしょう。
クーラントが古くなるとスラッジを洗い流す能力が低下し、同時に目詰まりも起こりやすくなるため、クーラントを定期的に交換している研磨会社ではスクラッチが起こりにくいはずです。
水溶性砥石液を活用すると、界面活性効果でスラッジや不純物によるスクラッチを防ぎやすくなります。一般的な油性砥石液では界面活性効果がなく、不純物が砥石に付着・停滞しやすくスクラッチができやすくなる傾向です。
しかし水溶性砥石液はスラッジや不純物を浮き上がらせる効果を持つため、砥石と工作物の間に不純物が溜まることを防げます。
また砥石の目詰まりも起こりにくくなるため、水溶性砥石液はスクラッチ対策として大きな効果をもたらすと考えられるでしょう。
目詰まりによるスクラッチを対策するには、砥石をドレッシングする必要があります。ドレッシングは砥石の切れを良くするためにも、目詰まりを改善させるためにも大切となる基本的な作業なので、ドレッシングに気を配っている研磨会社を選ぶと良いでしょう。
安心して任せられる
研磨会社3選
三陽工業
対応領域
計8
ISO取得
主な取引先
川崎重工業/三菱重工業/ダイハツ工業/日産自動車/ブリヂストン/三菱日立パワーシステムズ
大堀研磨工業所
対応領域
計5
ISO取得
主な取引先
オークマ/ヤマザキマザック/コマツNTC/川崎重工業/三菱重工業
東京ステンレス研磨興業
※ISO9001認定を取得、公式サイト上に研磨事例が掲載されている会社の中から、対応領域の種類が多い3社を選定(2021年6月調査時点)
※情報参照元:三陽工業(https://sanyou-ind.co.jp/company/)、大堀研磨工業所(http://www.ohorikenma.co.jp/quality.html)、東京ステンレス研磨興業(http://www.tskenma.com/company/history.php)